この記事では、実技ではなく座学から学ぶリンパについて取り上げます。
実技にはどこまで関係なきけれど「リンパって何?」「リンパの役割は?」など、メンズエステで働くセラピストさんだけではなく、一般的に役に立つ知識について取り上げます。
より実践に近いメンズエステ講習の記事は上の記事で取り上げていますので、そちらも読んでください。
先に書いておきますが、リンパについて勉強するより接客技術を身に着けるほうが人気セラピストになれます。
実際、メンズエステの講習でも未経験者や希望しない人には、座学の時間を使って深く指導していません。時間が無限にあれば話は別ですが、短時間で人気セラピストになるためには優先順位は低いです。
しかし、リンパの役割などを深く学んでいたほうがメンズエステの施術も深くなる事は間違いありません。自分の施術がどういう意味があるのか考えながら施術するのも楽しいという意見もあります。
メンズエステの講習で、ここまで教える必要はありませんが、希望者にはここに書いてある以上の事も学ぶ機会を設けています。興味がある人は問い合わせてください。
リンパって一体何のこと?
では早速、リンパについて取り上げていきます。
まずは、人体における役割や組織学的分類など、本質について学んでいきましょう。
循環系の一種
循環系とは、体内のすべての組織に血液や血球で運ばれる物質を送りだす系の事です。循環系には血管系とリンパ系があります。
そのため、循環系の一部であると言えます。
参考までに、血管系とは動脈、毛細血管、静脈に分かれています。
リンパ管系は、毛細リンパ管から始まり、この管が吻合していきサイズを増していきます。そして最大のリンパ管になると血管系へつながり、静脈に戻ってきます。
間質液を血液に戻す役割があります。
メンズエステの講習で「リンパを流す」という言葉をよく使いますが、実はこの循環系の事を指しているのです。
毛細リンパ管は細くない?
ここで一つ豆知識を紹介します。
毛細血管は毛の様に細い血管を表しますが、毛細リンパ管は細さとは無関係です。
毛細リンパ管は、あくまでもリンパ管系の始まりであるという意味でしかありません。
リンパ管系の役割とは?
一つには、各組織の間質液をリンパとして静脈系に流す役割があります。
むくみ(浮腫)の原因は、この間質液が吸収できない、わかりやすく言うと停滞する事によっておこります。
ほかには、栄養を運ぶ役割もあります。
リンパは腸に存在する腸管からも吸収されます。アミノ酸やグルコースは毛細血管から吸収されますが、脂質は毛細リンパ管によって吸収され運ばれます。
脂質は毛細血管を通れないくらい大きいので、リンパ管しか通れません。
また、免疫を担う役割があります。
さまざまな臓器やリンパ節を行き来する、リンパ球や抗体を送り届ける担い手でもあります。
リンパ球にはB細胞、T細胞、NK細胞があります。T細胞はAIDS患者で減少している事からもわかるように、免疫に非常に重要です。